タイトル『あなたに誓うは永遠の忠誠 第7話』
















が洗濯などを始めたばかりの頃、エドとアルは階段を降りていた。



「おはよう、。」



「・・・はよ。」



「おはよう! 二人とも疲れてるのにゴメンね。」



エドとアルは食器を並べたり、掃除をした。慣れない仕事に悪戦苦闘中だ。



は宿泊客を起こし、食事作りの補助にまわった。



やがて朝食などの片づけを終え、三人は意気揚々と図書館へ向かって歩き出した。








「館長さん、おはようございます!」



の声に館長は顔を上げた。そして、エドの方をちらりと見ると穏やかに言葉を返した。



「やあ、ちゃん。おはよう。・・・こちらが例の人かね?」



館長に挨拶をしたは、話が見えないと首を傾げた。



「『に恋人が出来た。』とな。街で噂になっておるよ・・・知らないかね?」



館長の言葉に、とエドは真っ赤になって否定した。



「ちょ、ちょっと館長さん! 何言ってるの!? エドはうちの宿に泊まってる宿泊客なんですよ!!恋人だなんて・・・!!!」



「そうだよ!! ・・・オ、オレは ただの旅人だ!」



そんな二人の様子を見て、アルと館長は笑いあった。





「館内は、静かに頼むよ。」



館長は、唇に人差し指を当てた。









『 もう、館長さんのバカ!エドに気持ちがバレちゃったらどうしてくれるの?!・・・私の気持ちなんて、迷惑に決まってるじゃない。』



『 あの館長め・・・「街で噂になってる」だぁ?どこのどいつだよ、そんなこと言ってるのは。オレの気持ちなんざ、にとっては迷惑なんだよ。』



見つけた本を片手に、二人はこんなことを思っていた。勿論、内容など頭に入るはずが無い。



アルはと言えば、コロコロ変わる二人の様子を 少し離れた場所で楽しそうに眺めていた。






数時間が過ぎた。



さすがに朝の事は頭から離れ、三人は本に集中している・・・はずだった。



エドは一息つくため、本から顔を上げ を探す。



真剣に読んでいるのかと思いきや、はその場でぐっすりと眠りに落ちていた。



「疲れてるよな。最近、忙しかったから・・・」




温かな日差しが館内を包み込んでいる。



窓から差し込む光は の綺麗な髪をいっそう際立たせ、吹く風は 優しくの頬をなぞった。



エドは視線を逸らす事が出来なかった。



物語に出てきそうな光景が、目の前にある。



「・・・・・」



まるで絵画の中のようなの寝顔に、エドは思わずキスを落とした。








「ん・・・」



何時間経ったのだろう、は目を擦り辺りを見回した。



日は、もう傾きかけている。



ふと側の人影に気付くと、は しまったとばかりに驚いた。



「エド!?・・・私、寝ちゃったの?」



エドは優しく微笑んで頷いた。



「・・・あぁ、よく寝てた。」



やってしまった・・・



いくら疲れているとはいえ、好きな人に寝顔を見られてしまうのはショックだ。



恐る恐る、はエドに問いかけた。



「寝・・顔、見た・・・?」



エドは暫く黙ったが、少し照れながら答えた。



「・・・可愛かった・・ぜ?」



そんな様子のエドにつられて、も少し赤くなった。



「そんなこと・・無いもん・・・。」








「あ、あのさ・・オレ・・・」



『 本日の開館時間は、残り10分です。館内にいる方、速やかに帰りの支度をお願い致します。 』



エドの声とアナウンスの機械的な放送が重なり、エドの声は掻き消されてしまった。



「エド、閉館時間だって! せっかく一緒にいてくれたのに寝ててゴメンね。・・・帰りましょう?」



がその声に気付く事は、無かった。



「あぁ・・・」



エドは、寂しそうに笑いながら返事をする。



これもまた・・・が気付く事は無かった。












後書き。


エドが・・・エドじゃありませんね(滝汗)


『とき○モGS』の葉月君みたいになってしまった(>_<)


もういっそこと、「エドの葉月化計画」推進しちゃいますか!?(ヤメテ)


今度はエドらしくなるよう、頑張ります・・・!


では、読んで下さって有り難う御座いましたv




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