タイトル『お前が好きだと、今更気付いた 第1話』
















「エド、エドッ!」











風に躍る、光に憂う











「何だ?」











草原の向こう、近づくお前











「・・・大好き!!」










































お前の大切さ、痛いくらいに・・・・・今なら分かるよ





























































「あー、はいはい。」



こんなやり取りは日常茶飯事。



エドは慣れたようにを払う。



「もう、ひど〜い!」









「・・・お前、会うたび会うたび そんな事言ってんじゃねぇか。」



エドの言葉に、は瞳を潤ませる。



「だって、好きなんだからしょうがないじゃない。・・・エド、迷惑?」



コロコロと変わるの表情に、エドは苦笑するしかなかった。



「・・・ったく、迷惑じゃねぇよ。」



エドはの頭を撫でる。



うっとおしそうにしながらも、自分を受け入れてくれるエドが愛しい。



「・・・大好きっ!!」



そう言いながら抱きつくに、エドは満更でも無い表情だった。


















































アメストリスは、今日も快晴。



久しぶりに故郷に帰ってきたエドとアルは、変わらぬ景色を眺めている。



2人の幼馴染のは、そんな2人を嬉しそうに見つめていた。



少し年の離れた、エドと



物心付いた頃からはエドの事が好きで、精一杯の想いを伝えている。



しかし、エドは慣れた様子でそんなと接してきた。



今日は久しぶりの好きな人との食卓。



の心は躍っている。


















































「あ、。明日は初めての一人旅だね!」



夕食の席で、ウィンリィが口を開いた。



パンに手を伸ばしていたの顔は、「忘れていた」と言わんばかり。



同時に、一人旅の目的も思い出す。





「そうなの?。」



「・・・何しに行くんだ?」





そんな様子に気付く筈も無いエドとアルが、思い思いにに聞いた。



「オペラ見たりとか、買い物してみたいなぁって・・・!」



後者のエドの言葉に少しビクッとしただったが、2人の問い掛けに戸惑いがちに答える。



「そっかぁ、ここら辺は何も無いからね。」



「・・・一人で、か。ウィンリィ、お前は行かないのか?」





エドの言葉に、ウィンリィはエドを見る。



「どーこのどいつが、行けなくさせたのよ?」



うっ と詰まるエドに、薄ら笑いを浮かべるウィンリィ。



「エド、大丈夫だよ? 私、もう大きくなったし。一人で出掛けるのも、楽しいと思う!」



2人を見比べながら、可笑おかしそうに言った。





「楽しんで来てね。」



アルが言う。



「うん、有難う!」



は、嬉しそうに言葉を返した。






























その様子を見て、黙り込むエド。



『 なんだ・・・? この話を聞いたら、何かがおかしい。 』



「・・・ド、エド!」



の呼びかけに、エドは慌てて我に帰る。



「ど、どうした・・・?」



「どうした?じゃないわ。どこか遠くに行ってたよ・・・大丈夫?」



首を傾げるに、エドは何か言いたそうだ。



「・・・何・・・?」



は、また小首を傾げてみせる。



「いや・・・何でも無い。」














「何それ、変なエドっ。」



の顔は、笑顔に戻った。



相も変わらず、可愛い笑顔。


















































エドは、気付いていなかった。




この胸のざわつきは、自分だけに伝えられた虫の知らせだと言うことを・・・・・















あとがき。

タイトルが悲恋まっしぐらですが・・・お気にせず。。。

仮決定なタイトルです。

新連載も宜しくお願い致します!



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