タイトル『シュウカイドウ 後編』



















「あの・・・これ下さい!!」



エドは店に響き渡るくらいの大声を出していた。



しかし対応にあたる店員は、微笑みながら答える。



「・・・かしこまりました。」



しかし、選んだ花に気付くと切ない表情を見せた。



「本当に、これで宜しいのですか?」



エドは仕方無しに笑って答える。



「・・・あぁ、あいつは違うと思うから。」










シュウカイドウ










「ウィンリィー!それ、こっちに運んでくれる?」



「オッケー!・・・全く、花の事になると人使いが荒いんだから。」



の指示に、ウィンリィは小言を漏らしながらも動いていた。



今日は、ウィンリィの家の花壇の植え替え。



季節はすっかり秋になり、花々の見せる表情も変わってきた。



ウィンリィの協力もあり、花壇はすっかり雰囲気を変える。



2人はそのままウィンリィの家で、たわいもないお喋りを楽しんだ。



「ま〜ったく。エドとアルは今度いつ帰ってくるんだか!連絡くらい入れて欲しいわよね。そう思わない?。」



「ホントにそうよね・・・」



そんな会話も含みながら。



日も暮れ、はウィンリィの家を後にする。











自分の家の玄関と開けると、比較的大きな箱が目に止まった。



「お母さん。これ、何?」



夕食の支度をしていた母は、笑顔でリビングに戻ってくる。



「何って、エドワード君からよ♪あなたが花を好きだって言ったから、贈ってくれたんじゃないの?」





母の言葉に、は顔を真っ赤にした。



「なっ何言ってるの!?エドがそんな事するわけ無いじゃない!!」



は否定しながらも送り主と宛名を確認すると、素早くその箱を抱えて階段を駆け上がっていった。



「素直じゃないんだから、2人とも。」



母は苦笑しながらも、またキッチンへ入っていく。







エドが? エドがどうして私なんかに!?



は頭を混乱させながら、箱を開き中身を見た。



箱の中身は、鉢植えの植物と・・・



「・・・手紙?」



はその手紙を手に取ると、中身を読み始める。











  花言葉、見ててくれたか?


  この花は今の俺の気持ちだ。わかって欲しい・・・


  今日の夜、お前に会いに行く。


  だから起きて、待っていてくれ』








コンコンッ



窓を叩く音がした。



は、期待と不安の入り混じった気持ちで叩かれた窓を開ける。



「よぉ・・・」



そこには照れながらも必死で笑顔を創る、最愛の人の姿があった。



エドの姿を見つけるや否や、の瞳からは涙が零れ落ちる。



「な・・・何泣いてんだよ!俺、何か悪いこと書いたか!?」



窓から部屋に入ってくるエドに構わず、は言葉を発し始めた。



「何で・・・?何であの花・・・な・・の?違うじゃない・・・



すると、エドは苦笑しながら答える。



「ひっでぇな〜。これでも一生懸命調べたんだぜ?・・・これが、俺の気持ち。」



この言葉には反論の言葉を返した。



「わ・・・私だってエドのこと好きだもん!だから、だから違うって言ったの・・・!」



「・・・っ!」



エドは、顔を真っ赤にしてを見つめた。



は泣き崩れて床に座りこむ。



「ンだよ・・・」



エドは照れながら小さく呟くと、座りこんだを抱き締めた。



「・・・エド!?」



エドはが泣き止むのを待ち、こう続けた。



「わりぃ・・・先に言いたかったんだけど、言われちまった。俺も、お前が好きだ・・・愛してる。」



エドの言葉には顔を上げる。



「どうして?・・・どうしてシュウカイドウの花だったの?」



「・・・俺の気持ちは一方通行だと思ってたからだ。」



そのエドの返事に、は微笑んだ。



「・・・ずっと前から同じ気持ちだったんだよ、きっと。」



エドはの言葉に「そうだな・・・」と返事をすると、優しくに口付けた。












『シュウカイドウ』





花言葉は





『片想い』












そして、今の2人に相応しいのは





『フウセンカズラ』





花言葉は そう・・・




『あなたとともに』















後書き・・・


おっ終わりましたが、いかがだったでしょうか・・・!?

甘甘には程遠い結末となってしまいました; 勉強せねば・・・

エドがエドじゃ無かったような(^-^ゞ そこの辺りはスルーお願いします。

自分的には、1回花言葉ネタをやってみたかったので書いてて楽しかったですvv

ちなみに、シュウカイドウとは秋に咲く花。結構大きくなるらしいです。

背景は、これに似たものをお借りしました。

思わぬプチ長編になってしまいましたが、また書いてみたいです♪

今回の花言葉、色々なサイト様からお勉強させて頂きました。

この場を借りてお礼申し上げます<(_ _)>

感想などなど、何かありましたら掲示板などに下さると嬉しいですv

ユキさん、リク有難う御座いました! 宜しかったら、またリクしてやって下さいv

では、後書きまで読んで下さって有難う御座いました(^^)





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