タイトル『あなたに誓うは永遠の忠誠 第12話』
















は朝から上機嫌だった。



こんなに天気のいい日は、洗濯物を干すのが楽しい。



は、太陽光に反射する真っ白なそれらを 満足そうに眺めていた。



そのとき、後ろからふと足音がするのに気が付く。



「エド!? どうしたの、こんな所に。今日は調べもの行かなくて、平気なの?」



振り返ると、そこにはエドが立っていた。



「もう、調べなくていいんだ。また・・・空振りでさ!」



苦笑していたエドだが、暫くすると寂しそうな顔を見せる。



「だから・・・ここを離れなくちゃならねぇんだ・・・」



は言葉を失った。



「・・・そっか・・・」



辛うじての言葉をエドに返す。



いつかこの日が来る 



分かってはいたが、突然のことに感情がついていかない。



それほど、自分の中でエドの存在が大きくなっていた。



「何か新しい情報が入ればよかったね。・・・お疲れ様。」



込み上げて来る感情をどうにか塞ぎ、は精一杯の笑顔をエドに向ける。



しかし 笑顔を向けられたエドは、切羽詰ったような顔でこう言った。



「お前は、寂しいとか思わねぇのかよ! もう・・・一生逢えないかもしれねぇんだぞ!!」



顔を赤くさせ、一息で言い切った。



「オ、オレは・・・お前が好きだ!このまま逢えなくなるなんて、考えたくねぇ!!」



エドはさらに顔を赤くして、じっと一点 を見つめた。



エドの言葉に 驚くばかりのだったが、ようやく言葉を理解すると



「ゴメンなさい。最後まで友達でいるつもりだったのに・・・」



そう小声で呟き、涙目になりながらエドに抱きついた。



「私も・・・エドのことが好き!本当は、さよならなんて言いたくないよっ。」



抱き付いてきたを、エドはしっかりと受け止めた。



離さない、離したくない 我武者羅に抱き締める



嗚咽を交えた泣き声が治まってもなお、エドはを離さなかった。






途切れ途切れにが言った、『 出逢えてよかった 』この一言がエドの心を締め付ける。



本当の気持ちを解りあえた 今だからこそ、この言葉に重みを感じてしまう。



落ち着いたが、エドから少し離れる。



少し上を見上げて、はエドにこう言った。



「ずっとずっと、大好きだったんだよ?でも、負担になると思ったから気持ちを棄てようと思っ・・・」



の言葉を最後まで聞かず、エドはその唇を塞いだ。



今のエドなら、の気持ちを理解したのかもしれない。



離れないようの頭を抑え、深く深く口付ける。



それを幾度となく繰り返したが、少し苦しそうなに気付くとエドはその腕を解いた。



そして、しっかりと瞳を見つめ言った。



「負担になんてなるわけねぇだろ?お前の気持ちを知れない方が、不安で押し潰されそうだった・・・サンキュな、。」



再び、の瞳から涙が溢れる。



ずっと・・・ずっと聴きたかった言葉がそこに在った。



「・・・っ」



ストン とがその場に崩れ落ちると、エドは微笑みながら座り込む。



朝の光 透き通る風



繁る草花 心地よい香りを放つ洗濯物 







『 愛してる。 』



エドは そう耳元で呟くと、再びの唇を・・・そっと塞いだ。





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