タイトル『あなたに誓うは永遠の忠誠 第13話』
















「・・・いつ出発なの?」



ようやく解放された唇から、はそっと声を出した。



エドは少し考えたようで、間を開けてこう答える。



「このまま・・・ここにいてぇな。」



と離れたくないという気持ちがそうさせるのだろう・・・



そう思う気持ちは、も同じだ。



しかし、その考えを振り払うと はエドに言い聞かせた。



「ダメだよ!アルを元に戻すんでしょう!?それで、エドも元に戻るんでしょ??」



の言葉に、エドはハッと我に返る。



「会えなくなるのは辛いけど、二人には目的を果たして欲しいの。・・・それで、帰ってきて欲しいよ。」



の言葉に、エドは苦笑した。



「お前は、強いな・・・分かった。必ず戻って帰ってくるから、待っててくれ。」



視線を真っ直ぐに向ける。



逸らすことの出来ない、あの一途な視線



「うん、ずっと待ってる。・・・でも」



「でも・・・?」



いったんは言葉を途切らせただが、エドに促され照れながら口を開く。



「おばあちゃんになる前に迎えに来てね?・・・エドの赤ちゃん、欲しいんだからっ!」



「〜〜〜っ!!」



真っ赤になったに負けず、エドも顔を真っ赤に染めた。



「ったく、お前には敵わねぇな!」



視線を合わせた二人には自然と笑みが零れる。



まるで、風の中に漂う 淡い光のように・・・













暫く笑い合った二人だが、急にエドが真剣な面持ちになるのでもつられて真顔になった。



そして、ひとつひとつの言葉を噛み締めるように・・・エドはにこう言った。




「オレはどんな事があっても、生きて帰ってくる。だから・・・帰ってきたら結婚してくれねぇか・・・?」




その言葉は、音のように流れての耳へと届いた。



瞳からは、ごく自然に雫が流れた。




思ってもいなかった・・・愛しく想う人に、この言葉を言われるなんて



何度 夢に見ただろう 幾度 想いを馳せただろう




これが夢でも構わない・・・



はエドの胸に顔を埋め、声を殺して涙を流した。



しかし、これにもっと驚いたのはエドであった。



「お、おい。泣くなよ・・・そんなに嫌なら」



「違うよ、嬉しくて・・・!夢にも思ってなかったから。」



エドの弱気な声を掻き消し、その続きを否定する。



「じゃあ・・・」



自分の声を掻き消した言葉を聞いて、その声は希望を含む。



「はい・・・!」



精一杯の笑顔を魅せて、はエドに返事を返した。



「ぃやったーー!!断られたらどうしようって、すっげぇ不安だったんだ!サンキュー、。愛してるぜ!!!」



まだ涙の止まらないを抱きかかえ、エドは満面の笑みで空を仰いだ。



「ち、ちょっとエド・・・!?私、重いんだから下ろしてよぉ〜〜っ。」



真っ赤になって抵抗しただが、その願いは聞き入れられる筈も無く・・・



暫くの間、エドはを抱え クルクルとその場で回り続けた。





ようやく地に足をつけた



エドを見上げて、優しく諭す。



「無理・・しないでね・・?」



その言葉に、自然とエドは微笑んだ。



「あぁ、大丈夫だ。心配するな・・・」



そう言って、の額にキスをおとす。



二人の間に 揺るがぬ愛が紡がれた・・・



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