タイトル『遅すぎた出会い 第6話』

















あなたが愛しい



こんな気持ち初めて・・・



春の野に咲く花よりも



冬の刹那の雪よりも



この世の・・・この世のどんなものよりも





あなたが愛しい







どうか私を連れ去って



私を縛る全てのモノから解き放って・・・



あなたと共にいられるなら



どんな苦労も苦しみも受け入れられる・・・







あなたを愛してるから・・・





















あの運命の出会いをしてから約一ヶ月。



結婚式まで、あと4ヶ月と迫っていたある日の夜。



は自室の窓から夜空を見上げていた。






あれからエドに会った事はない。



どうにか抜け出して、会いに行こうとした事もあった。



だがあの日の事が祟っているのか、付き人がそれこそ監視のように付きっ切りで離れない。




今もきっとドアの向こうに数人立っているはずだ・・・








はドアを数秒振り返り、大きなタメ息をついた。



本当に息が詰まりそうな毎日だ・・・






は気分を変えようと、星空を見上げた。



瞬く幾千の星達を見ていると、自然と思い出すあの言葉・・・







「 お前が望むなら、俺の全てをかけてお前を守る。 」






どうしようもないほど胸が熱く焦がれる。



今すぐにエドの元へ駆けて行きたくなる。






でも、それを厚い壁が邪魔をする・・・








しかし日に日にエドへの思いは募っていき、今にも心から溢れてきそう。



これ以上、我慢なんてできない。



今すぐにエドに会いたい・・・



声を聞きたい、抱きしめてもらいたい・・・



ここから連れ出してもらいたい・・・・・・







しかしそこで先日の国王・・・父の言葉が頭を過ぎる。




、おまえはこの国の姫だ。この国のためにお前がしなければならない事は当然分かっているな?」



有無を言わせない父の言葉と雰囲気。




いつから父はこんな人になってしまったんだろうか?



幼い頃の記憶の中の父は、いつも優しかった。



それともあの笑顔は私を引き寄せるための嘘だったのだろうか?



もう何が真実で何が偽りなのか分からない・・・・・







は締め付けられるような思いを感じながらも短く返事をした。




「はい、分かっています」


「では勝手な行動をするんじゃない。

お前の軽率な行動一つで、どれだけの人間が迷惑を受けるのか考えてみろ。

もうお前一人で判断を下してはいけないんだ。」





父のその言葉が妙に胸に突き刺さったのを覚えてる。









は胸元の服をキュッと掴んで目を閉じた。



そして辛い思いを全て吐き出すようにタメ息をついた・・・








(ごめんなさい)



我侭だっていう事は分かってる。



私が消えたら、きっと国同士の関係は悪化するでしょう・・・



もしかすると争いが起きてしまうかもしれない。





でも、それでも・・・・



私はエドを愛していたい。







初めて自分の存在価値を認めてくれた人。



初めて人形じゃない私を求めてくれた人。





初めて、私が心から愛した人。






















あなたの声が聞けるなら



あなたの瞳が見れるなら



あなたの体温をこの身で感じられるなら



あなたを・・・あなただけを愛することができるなら





私は・・・・・・・私の持ってる全てのモノを投げ捨てる事ができる












だから、どうか月夜の晩に迎えに来て



私は窓を開けて待ってます





あなたがその窓枠に、星達を背にして手を差し伸べてくれるなら



私は喜んでその手を取るでしょう





あなたが階下で腕を広げて受け止めてくれるなら



私は意を決してあなたの胸に飛び込むでしょう





それが周りの全てを裏切る行為でも・・・



私はあなたとの未来を選ぶでしょう・・・



















後書きと言う名の言い訳・・・


「エドが出てこない!」っていう突っ込みはナシの方向で・・・(遠い目)
なんか雰囲気的に出しにくかったんですよ・・・
しかも内容が薄いよね・・・
もう自覚があります!
ほんと申し訳ない!!!
それと、続き書くの遅くなってしまってすみません!
次は頑張ります・・・・・・たぶん(おいっ!)



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